老子

はぁるぅのうーたぁ♪

と気分は春ですが、雪はのっそりございます。

 

で、今日は「老子

老子って誰や?って話ですが、多分この人であろうとあたりはついているらしいのですが、いや何、複数じゃないのかと言う説もあり。

とにかく現代までたくさんの訳者さん方が挑戦されてきたこの難本ですが、未だはっきりこうだと言う訳は多分まだありません。

 

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老子 (岩波文庫)

老子 (岩波文庫)

 

岩波文庫ですな、2008年とかなり新しい。

図書館で今回借りてまいったんですが、うちにも中央公論社のがございましたので読み比べてみました。

 

先ずはわかりやすく第1章から参りましょう。

初めに岩波から

これが道ですと示せるような道は、恒常の道ではない。これが名ですと示せるような名は、恒常の名ではない。

天地が生成され始めるときには、まだ名は無く、万物があらわれてきて名が定立された。

そこで、いつでも欲がない立場に立てば道の微妙で奥深いありさまが見てとれ、いつでも欲がある立場に立てば万物が活動するさまざまな結果が見えるだけ。

この二つのものー微妙で奥深いありさまと、万物が活動しているありさまは、道という同じ根元から出てくるものであるが、(微妙で奥深いとか活動しているとかいうように)違った言い方をされる。同じ根元から出てくるので、ほの暗く奥深いものと言われるが、(そのように言うと道の活動も万物の活動も同じになるから、)ほの暗く奥深いうえにも奥深いものが指定されていき、そのような奥深いうえにも奥深いものから、あらゆる微妙なものが生まれてくる。

 

次は中央公論いってみましょう。

「道」が語りうるものであれば、それは不変の「道」ではない。「名」が名づけうるものであれば、それは不変の「名」ではない。天と地が出現したのは「無名」(名づけえないもの)からであった。「有名」(名づけうるもの)は、万物の(それぞれを育てる)母にすぎない。まことに「永久に欲望から解放されているもののみが『妙』(かくされた本質)をみることができ、決して欲望から解放されないものは、『徼(きょう)』(その結果)だけしかみることができない」のだ。この二つは同じもの(鋳型)から出てくるが、それにもかかわらず名を異にする。この同じものを、(われわれは)「玄」(神秘)とよぶ。(いやむしろ)「玄」よりもいっそう見えにくいもの(というべきであろう。それは)あらゆる「妙」が出てくる門である。

 

一休み。ふぅ(今日は長いな)

 

上記岩波の「道」は、老子哲学の根本概念で、天地に先だちて存在するといわれるような宇宙を構成する根本的な実在であり理法と説明しており、一方の中央公論の「道」は老子形而上学における窮極の存在、すべての根源(本体)である、と解してあります。

「玄」については、岩波では神秘的で奥深くほの暗い「道」の形容、中央公論では簡単に神秘と言ってあります。

そして「無為」ですが、岩波は人為を排して根元的な道のままに生きることと訳し、中央公論は何もしないことと簡単に述べております。

ここは大きな違いかな。

訳は好みですが、岩波文庫kindleでも手に入るけれど、中央公論の方はちょっと難しい。

なにせ奥付には40年前出版とありますので。

 

 

では最後に、中央公論からの第20章で締めましょう。

 

学ぶことをすてよ、(そうすれば)思いわずらうことはなかろう。はい(唯)というのとああ(阿)というのとが、どれほどのちがいがあろう。善と悪のちがいだって、どれくらいのものであろうか。「他人の畏れ避けることは、私も避けなければならない」というが、何と(真理から)遠いことよ、(それでは)どこまでもきりがないだろう。多くの人は楽しそうに笑い、お祭りの太牢(いけにえ)のごちそうを食べ、春の日に、高い台から見はらしているようだ。私はひとり身じろぎひとつせず、何の兆しも見せないでいる。まだ笑ったことのない赤子のようだ。ふわふわとぶらさがり、どこにもくっついていないかのようだ。すべての人はあり余るほどもっているのに、私ひとりは何もかも失ってしまったようだ。私の心はまったく愚かものの心なのだ。それほど(私は)なまくらなのだ。世のなかの人びとは光り輝く(かしこい)人ばかりなのに、私ひとりは暗い(無知)のだ。人びとは活発ですばしこいのに、私ひとりは心がもやもやしている。大海のように動揺し、疾風に吹きまくられて、とどまれずにいるみたいだ。多くの人は何かとりえがあるのに、私ひとりは扱いにくいいなかもののようだ。(だが)私には他人とちがっているところがある。それは「母」(なる「道」)の乳房に養われ、それをとうといとすることである。

 

まさに無為こそが過激。

ほらほら桜の下へ青い牛に乗った老子が現れてきそうじゃありませんか。

ねっ(笑)