跳びはねる思考

「跳びはねる思考  東田直樹」

副題には 会話のできない自閉症の僕が考えていること とあります。

この本を手にした理由は NHKのドキュメンタリーで「君が僕の息子について教えてくれたこと」という番組をみたことによるもの。

彼の本を英訳した外国人作家との交流を交えながらの映像で、この作家さんの息子さんも自閉症とのこと。

自閉症がどのような発達障害であるかは、なかなかひとくくりにできないものだと思うけれど、我が家にあった精神医学ハンドブックによると 

 

3歳以前にあらわれ、社会的相互反応における質的欠陥(他人の感情への反応が乏しい、模範行動をしないなど)、意思伝達と想像上の活動の欠陥(非言語的および言語的コミュニケーションの欠如あるいは異常、ごっこ遊びをしないなど)、活動と興味の範囲の著しい狭小化(常同的な身体運動、同じ遊びを続ける、衣類・食事の好みの偏りなど)の三つを特徴とする症候群を広汎性発達障害といい、その中核が自閉症障害である。

 

と、あります。

ところがこの本を読むと、自閉症と診断されている彼の文書はとても読みやすく、その表現はほんと、すばらしいんですよ、感覚的なものが。

で、健常者と呼ばれているひとたちとの違いがどのようなものなのかも、わかりやすく説明されているんです。

東田さんの文章によって、自閉症児とコミュニケーションで苦労されていたさまざまなご家族にも光があてられたということのよう。

ただ東田サンの場合、文字盤ポインティング、キーボードのように文字がかいてある 盤を使えば、会話がまるっきりできないということはないので、この副題もどうなのかという感じはします。

語りにはちょいと特徴のある彼だけれどね。

 

日本では特別支援教育という名目で発達障害に目を向けられてきたのはここ数年と、記憶している。

ヨーロッパで花開いた心理学も今やアメリカが主流のはずなのに、名称付けてくくるだけという気がしないでもない。

東田サンの本が売れまくっているのはむしろ海外。

人間にあてはまるこころの法則をみつけるのが心理学。

自然科学をお手本にして発展を遂げてきた心理学だが、心はいつも実験通りとは限らないんじゃないかな、と東洋的には考えるんだけどね。

 

跳びはねる思考 会話のできない自閉症の僕が考えていること

跳びはねる思考 会話のできない自閉症の僕が考えていること