猫を抱いて象と泳ぐ

「猫を抱いて象と泳ぐ 小川洋子

 

何やら不思議なタイトルです。

小説を読んでみるとなるほどと納得していくわけですが、内容などわからなくてもこころにそっとひっかかるタイトル、それが小川さんの世界。

この小説は、伝説のチェスプレーヤーの物語。

ただこう書いてしまうと本当に芸が無いけれど(私のね)小川さんの描く世界はいつも現実からかけ離れたような、だけどどこかで起きていそうな、本当に妙な世界を書き上げてしまう作家さんです。

ここで今度の作品も、小川ワールド炸裂とか書けない。

小川さんの世界は「ワールド」とか「炸裂」とか書いちゃいけない感じがします。

 

あーもぅなんすか、この世界観。

どの本を読んでもこの素敵な世界が繰り広げられてしまう。

切なくとても身体もこころも痛くなるようなお話なのに、どこか異次元でだけれどもここから離れていないという感覚が小川さんの小説にはある。

 

チェスというものがぜんぜんわからない私にもとても面白く読めました。

読んでいる間はその世界から離してはくれない、そこが作家の力量なのかしら。

猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)

猫を抱いて象と泳ぐ (文春文庫)