東京島

東京島 桐野夏生

 

帯に「谷崎潤一郎賞受賞 キリノ版創世記」とあります。

無人島には一人の女と31人の男.....。

え~~♡どうなるのぉ~??と感じずにはいられない設定ではあります。

(↑ すいません。設定ではなく実際にあった話のようです。アナタハン女王事件)

 

読み始めは、漂着して何年かが過ぎこの島を東京島と名付け、いろいろな文化も出来始め、主人公であるたったひとりの中年女を巡る島の暮らしといったところ。

作家桐野女史の作風を思えば、そりゃ楽しい話な訳がないのだ。

 

中盤へさしかかるにつれてなぜかいまいち気乗りがしない。

島に閉じ込められて暮らしていくとこんな風になっていくのかと思いながら読んでいるところへあの出来事。

無人島に起きる奇跡なんて、まぁそうよね。

 

「閉じ込められる」で思い出すのはやはり桐野さんの「残虐記

連れ去られた女の子の話なのだが、これがとにかくおぞましい。

どちらかというとこちらの作品の方が読み応えがあるのかと思いきや、「東京島」もやはりこのままでは終わらない。

おぞましいラストがちゃんと待っていました。

 

映画「東京島」は来月末から公開だそうだ。

ちょっと見てみたい気もする。

あいきゃんふらぁーいと飛んでしまってから普通のひとになってしまったような窪塚君も好演らしいし。

で、予告編をネットでみてみたら、全部映画を見てしまった気になりました(あは)

 

当初この作品は短編の予定だったそうです。

ところが話が生み出されていき長編になった。

これを読むとさわりの1編だけで終わっていたとはとても想像がつかない。

最近また話題になっている「告白」だが、あれは最初の1編からあとはどうも後々付け足していった感が免れないが、この「東京島」は貫禄が違う。

 

しかしこの方の作品はどうしてこうもおぞましいんでしょうねぇ。

人間ってこんなに汚いのかって思えてならないのよ。

東京島 (新潮文庫)

東京島 (新潮文庫)