子をつれて

葛西善蔵「子をつれて」と折口信夫「死者の書」

 

折口さんは前回「身毒丸」でもてこずりました、実は。

死者の書は平城京栄える頃の当麻曼荼羅、中将姫伝説の魂鎮め。

懲りずに読んではいるものの、深い理解には程遠い。

この書に関しての千夜千冊松岡正剛氏の感想が面白い。

 

して葛西善蔵「子をつれて」

出ました、本格派貧乏小説。

田山花袋の蒲団に続く、湿っぽさ。

いや、こちらの方が上からもしれないなどと思いつつ。

作者出身は青森の弘前。

作家として身を立てるもこの方本当に生活が苦しかったんですね。

どうやら小説はまんまらしいです。

事実後半は本当にどうにもならず41歳肺を患いこの世を去っておられます。

「子をつれて」は借金取りに家を追い出され、行く当てもなく・・・

というものだが、最後の終り方が唐突。

いやしかし、あの唐突さがなかなか心を揺さぶってくれる。

 

ただひとことそれからどうしたの・・・?と思わず聞きたくなる。

でも私もそこは大人。

聞かないでおこう・・・・・。

子をつれて (岩波文庫 緑 56-1)

子をつれて (岩波文庫 緑 56-1)