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八つ墓村

八つ墓村  横溝正史』 1949年

 

永禄9年尼子氏の若武者たちが三千両の黄金とともに逃げ延び、鳥取と岡山の県境の一寒村「八つ墓村」に辿り着く。

村人たちは快く迎えるが、財宝に目がくらみ落ち武者8人を殺しそれを奪ってしまう。

それから怪事が相次ぎ村の分限者田治見家では殺しが繰り返されるようになる。

 

タイトルの「崇りじゃ~っ」と聞いてすぐにわかるのは古い人間。

1977年の映画のキャッチコピー。

金田一シリーズと聞いててっきり「へーちゃん」かと思いきやこの時の金田一はあの渥美清(寅さん)

シリーズ最多記録であるはずのこの「八つ墓村」の記憶があたしにはあまりないのである。

もしや?観てないかも。

 

この物語は横溝氏が岡山に疎開中、文学を諦めるやもしれぬ矢先、あの津山事件の話を聞きヒントを得たもの(というのは最近知った)

同じく津山事件については数人の方がフィクション・ノンフィクションに記してあるが、岡山出身の岩井志麻子女史の「夜啼きの森」は読了済。

「夜啼きの森」は津山事件にもっとも近い形で描かれてあるのに対し、横溝作品の「八つ墓村」は大量殺人と犯人のいでたちのみを描写。

まるっきり違う形のミステリに仕上がっております。

 

怖いかって?

全然怖くないですよ。

犬神家の一族」を読んだ ときにも感じたけれど、原作は単なる怨念に過ぎず歴史の背景とかその流れを利用する不審人物なんかが登場し読んでいて最後まで飽きません。

しかし・・・「八つ墓村」での金田一はさっぱりいいところなし。

当事者の側からの執筆で書かれているからかなぁ。

八つ墓村 (角川文庫)

八つ墓村 (角川文庫)

金田一耕助ファイル 1 八つ墓村 (角川文庫)

金田一耕助ファイル 1 八つ墓村 (角川文庫)