蒲団

『蒲団  田山花袋

 

主人公 竹中時雄は36歳。

細君と三人の子持ち。

文学で身をたてたいという気持ちはあるものの書籍会社の嘱託に属し、地理書の編集をしている。

そして「新婚の快楽などはとうに覚め尽した」ある日、

時雄を文学の師にと女弟子がやってくる・・・。

時雄の運命やいかに・・・・。

 

時雄が言うには、仕事が終って家に帰れば「子供とともに細君がいぎたなく眠ってしまって」いるんだそーだ。

いぎたなくねぇ。

そこへ20歳やそこらのちょっと派手目で文学を理解したい女、芳子が時雄の「平凡な生活に花」を添えてくれたんだってー。

ほぅ、そうですか。

手を出そうと思えば出せたんだけどーと時雄は言うが、それは勝手な想像ではないかしら。

あとで食べよ~ととっておいた芳子には恋人が出来、時雄36歳細君子持ちは煩悶、懊悩、煩悶、懊悩・・・・・永遠。

 

何せね、100年前の小説ですよ。

つい百年前はこうだったのかと思った描写がひとつ。

 

「四,五年前までの女は感情を顕わすのに極めて単純で、怒った容(かたち)とか笑った容とか、三種、四種位しかその感情を表すことが出来なかったが、今では情を巧に顔に表わす女が多くなった」

 

というところ。

ここ100年くらいなのね、女の顔に表情が許されるようになったのは。

明治40年の作品です。

まぁ結局、女の蒲団でクンクンして泣く・・・というしみったれた(失礼)お話です。

今も昔もおんなじ。

蒲団・一兵卒 (岩波文庫)

蒲団・一兵卒 (岩波文庫)

蒲団

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